人生は出会いよりも別れの方が尊いと思う件
2016年2月17日 半年滞在したエストニアに別れを告げベルリンへ向かうことになりました。
出発ロビーにて
タリン・レナルトメリ空港までスイス人の友だちが車で送ってくれました。
このあと色んな国に行って思ったことですが、わずか半年でも、たとえ一ヶ月でも、特にその場所に楽しい思い出があろうともなかろうとも、滞在した場所から離れる時は毎回寂しさを抑えきれませんでした。
人間とはそういう生き物なのかなと思いました。
エストニアに行く前、ヨーロッパには友達はおろか知り合いすらいませんでした。
しかし半年滞在したエストニアを離れると、それまで何も無かった真っ黒だった頭の中の地図に、エストニアで出会った人々が星のように瞬き始めるのが分かりました。
もう自分の中のヨーロッパの地図は真っ暗闇ではありません。
その後、様々な都市に滞在し、人と会い、別れを繰り返す度に、さらに星の数が増えていきました。
だからヨーロッパに来て2つ目の都市ベルリンに降り立った時、ヨーロッパの最初の都市タリンに降り立った時のような心細さは微塵も感じませんでした。
タリン国際空港にある出発ロビーにある名刺ボード
さよならタリン
飛行機が飛び立ちました。地面がどんどん離れていきます。サッカーの試合を見たアルコックスタジアムが見えます。そのすぐ上が長い間滞在したティハセ(Tihase)通りです。飛行機からなのになぜか滞在していた建物がはっきり見えます。
それまでの人生でも卒業式とか退職とか様々な別れがあったと思います。ですがここまでの寂しさを感じたことはありませんでした。
そして、寂しさを感じつつも全力でベルリンへ飛び立ったのは、新たな地への期待の炎が心の中で燃え盛っていたからでした。
エストニアのティハセ通りで借りた部屋に居た猫
ベルリン大聖堂
エストニア滞在記シリーズ
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